俺は幼い頃からこの国を守る事を夢見てきた。

ずっと国に尽くし、守ってきた。
国もそれに応えてくれた。

たとえ周りから非人道的だと言われても、悪魔だと罵られても、
俺は国に使えてきた。

でも、何故こうなるのか?
何故、こんなになってしまうのか。

俺は国を愛してきた。なのに今はその国はもうない。

何故?何故なのだ?

残されたのはただちっぽけな自分という存在。
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File:1

ウイルスと銃
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-------------カツーン・・・・

    一歩一歩歩くたびに足音が響きトンネルの壁に反響してトンネル一杯に響き渡る・・・。なんて気味の悪い所だ・・・・
このトンネルは第二次世界大戦に造られたモノで、避難用として使われていたらしい。まぁ、今から言えば約300年前といったところか。300年後の今、トンネルはヒビだらけ。壁はラクガキだらけだし、おまけに暗いから誰も寄り付かず、来る人間といえば麻薬交換やら人殺しやらそんな犯罪を犯す奴らばっかりだ。まぁ、この俺もその一人なんだが・・・。

-------------カツーン・・・・

    もうどれだけ歩いただろう。もう入り口が見えない。光も無い。真っ暗だ。持ってきた懐中電灯の光をもっと強めて歩き出してから5分程経ったと思う頃、イキナリ隣から暗い低い声がした。

「来たか。」

声は小さかったが、まるで大声でイキナリ後ろから「わっ」と言われたような効果があった。俺は数センチ飛び上がり、慌てて懐中電灯を声の主に向けた。声の主は黒ずくめの男で、そんなに寒くないのに黒いコートと帽子を被っていてぐんずりしていた。まるで映画で出てくるマフィアの様だ。男は日本刀と脇差しを持ったすらりとした背の高い男をボディガードに従えていた。

ああ、相手は日本人か・・・。マフィアにサムライ。なんかヘンな取り合わせだな。共通語は英語か?

「例のブツは?

男は言った。淡々とした口調だ。俺は手をポケットに中に入れ、(その時付き人の刀男の手が刀に伸びた。)青色の液体が入った小さなビンを取り出した。

「俺が創った新型ウイルスだ。強力でしかも人間にしか感染しない。」俺は刀男を睨み付けながら舌なめずりして続けた。「感染してから約2日は正常だが、その間ウイルスがじわじわと体を蝕み、突然全身麻痺を起こして3時間後にはおさらば、あの世行きだ。」

「感染後2日間は何も無いのか?何故直ぐに殺すように細工しなかった?」黒ずくめの男の低い声がトンネルに響いた。何だか冷たく、背筋がゾクゾクした。

「確かに直ぐに殺しても良い。そうすれば殺しも瞬く間に終わって楽だろう。だけど其れだけではあまりにも早すぎてウィルスが広まらない。2日与えて何も知らない感染者を未だウィルスに触れていない人間に触れさせてやればあっという間に想像以上に広まってくれる。しかも人間にしか感染しないからな・・。自然体を焼き払えばウィルスはその場から消え去る事が出来る。」

俺は意味ありげにビンを軽く振って見せた。懐中電灯の光が青い液体に反射して、ちらちら青い光を放っていた。液体の正体さえ知らなければ綺麗だと思っただろう。だが、正体を知っている者にとって光はなんとなく毒々しかった。

「成る程。其れは恐ろしいな。」黒ずくめの男はそのビンを取ろうと手をコートの中から伸ばしながら一歩前に出た。そんな事させるもんかと俺はビンをさっとポケットの中にしまって取れないようにした。俺はチッチッチッチと舌を鳴らしながら言った。

「金が先だ。」

俺は男を睨みながら言った。男はヒューと息を吐き出して

「見た目よりちゃんと考えてるんだな。」

と言いながら刀男に指で指示を出して金の入ったずっしりとした重い袋を投げよこさせた。俺は中身を慎重に調べてからビンを男に渡した。

これで良し。金袋を持ってあばよ、と言ってさっさとこんな気味の悪いトンネルから抜け出すつもりだった・・・が、

カッ!!

イキナリ周りは激しく明るい光で満たされた。長時間暗闇を見ていた眼にとってはまるで無数の針でつつかれるような痛みだった。周りには無数の人間がいっせいに飛び出して銃や、防御用の盾を構える音がした。

俺は訳がわからず(と言っても唐突に起こった出来事に頭が真っ白になってどう対応すれば良いのか迷っていた。)黒ずくめの男の方を向いた。いや、正式にはいた、と言おうか。もはやそこには黒ずくめの男はいなく変わりに少年が立っていた。赤のかかった黒髪に、茶色の眼。黒ずんだ赤シャツの上に黒いスーツを着ている。外見は1718歳くらいでその右手には銃を持っていた。
待てよ、こいつの事聞いたことがあるぞ!!確かこいつの名は--------------------------

「メシアNo.0038、八神 蘇芳。ミズキ=アーグリブズ、ウィルスの密造及び違反交換の罪で現行犯逮捕する!!

そして周りの警察がオレにじりじり歩み寄ってきた。